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2016年5月

2016年5月10日 (火)

裏ナンバ探検記と高丘親王航海記

めちゃくちゃ久しぶりの更新ですm(__)m

連休前に、大阪の裏ナンバと言われるあたりを探検してきました。

行ったところは「味園(みその)」少し前に「味園ユニバース」というタイトルで映画化されたところです。

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ユニバースはキャバレーで、昭和のころには非常に流行っていたところだったそうです。
味園はビルになっていて、一部は個室で宴会もできる飲食店。上のフロアでは宿泊施設もサウナもあるのですが、私が探検しに行ったのは2階にあるバーでした。 私が、というより私が代表をしているある会の理事たちが、連れもって俄か探検隊を組織して出かけたのでした。

ここの2階は時を経て古くなったため今は賃貸料が安くなったおかげで、面白さプンプン、怪しさプンプンのバーがひしめき合っているという噂だったもので。 2階へは右写真のように、らせん状のゆるいスロープを歩いて上り下りします。

マスクの怪しい女が私www

ところで探検隊の集合時間がこの種のバーの開店時間には少し早かったため、ハリキッテ行ったものの、開店しているところが3、4店舗ほど。

ぐるっと2階の廊下を一周し、開いている中で怪しさが特に漂っていた「夕顔楼」に入りました。

緊縛をうたっていたのでちいとばかりドキドキ。

店内、暗~。
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でもさほど過激でもなく、置いているものがちょっと意味あっりげな人形とか、書籍で、私たち女7人で思いっきり喋りまくり、少しは有った怪しさも帳消しか(笑)。

ただこのお店に置かれているものを見ていると、私がかつて好きだった作家でフランス文学者の澁澤龍彦のコレクション世界というようなものに似ていて、そんな話をしたら、マスターが奥から澁澤龍彦を特集した大型本を出してきて見せてくれました(しかし暗いし字が小さくて見えんwww)

私はマスター自身澁澤龍彦が好きなんじゃないかとにらみました。

澁澤龍彦は今から20年ほど前に喉頭がんで亡くなったのですが、最期に発表した小説「高丘親王航海記」を読み直してみたくなり、帰宅してから再読。
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高丘親王というのは実在の人です。本来の字は高岳親王、平城天皇の皇子で平城天皇譲位後に次の嵯峨天皇の皇太子として立ち、薬子の乱(実父である上皇が嵯峨天皇と揉め再び重祚しようと皇位をめぐり争った。平城天皇側が敗北)後に廃太子、出家して真如親王、高野山の空海の弟子になった人物です。
晩年、仏法を究めたくて唐へ行ったものの、唐では仏教が著しく廃れ、よって仏教発祥の天竺を目指し航海し、その途中で亡くなったのですが、死の詳細は不明で、今のマレーシアのジョホール・バルあたりで虎の害に遭ったという説があり、小説でも最期はそうなっています。

澁澤龍彦は日本の歴史の中からその高岳親王を選び、日本史の中で稀有な悪女とされてきた今で言う美魔女・藤原薬子をからめ、西遊記のように、マレー半島を舞台にした奇譚物に仕上げたのです。
最終章、高丘親王は喉の奥に違和感を覚えていて、それが最初の章で描かれた薬子が何処かへ放った光る珠=真珠で、それが時空を超えて最期に親王の喉に付いたというようなことで物語は着地しています。

喉頭がんで苦しんていた澁澤龍彦の最期の作品、なんだか夕鶴のつうが自分の羽を抜いて美しい織物を作ったように、彼の最後の魂をこの作品に込めて作ったとも読めます。

読売文学賞を受賞した作品です。

知識の豊富な彼らしい作品だったな、と改めて感嘆しきり。

そういえば私、30年以上前、シンガポールにツアーで行ったのですが、そのツアーというのはシンガポールから2、3時間車でマレーシア国内へ入った先にあるデサルビーチというリゾート地で真ん中2泊する4泊5日のツアーで、シンガポールから国境の橋を渡ってすぐのジョホールバルからデサルビーチまでの間の道路に「虎注意」という標識が有ったのを思い出しました。
北海道出身の私は「熊注意」の標識に慣れていて、同じようなものだな、くらいに思ったのですが、30年前までなお虎の害があったということなのでしょう。

ひょんなことから、澁澤龍彦再読して、良かった。

夕顔楼はいいお店でした。

マスターただものではない雰囲気が有って、チャージも無かったのか、7人で10700円。

もっともおつまみのメニューはなく、スナック菓子のような物で、お酒も1杯だけの人もいたのですが、それにしても安い。

参加者の中のSさんがカンパということで1万くださって、会計の時にカンパでほとんどいけたやんかと驚きました。

(ありがとうSさん)

また行ってみようかと思わせるお店でした。

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